2025.02.10
従業員エンゲージメントの基本と企業への効果とは
ー日光コラムvol.48ー

こんにちは、日光コラムです。
従業員エンゲージメントとは、社員が企業や仕事に対してどれだけ主体的に関わり、貢献しようとする意欲を指します。
この記事ではその概要や企業に与えるメリット、向上方法について解説します。
目次
従業員エンゲージメントとは?
従業員エンゲージメントとは、社員が自社やその業務に対して情熱や愛着を持ち、単なる「仕事への満足度」や「職場環境の快適さ」ではなく、社員が企業の目標や価値観に共感し、自発的に貢献しようとする意欲のことを指します。
この考え方は、欧米企業で広まった後、日本企業でも注目を集めるようになりました。背景には働き方の多様性や離職率の増加、人材不足といった課題があります。従業員エンゲージメントを高めることで長期的な企業成長につながる重要な戦略のひとつとされています。
従業員満足度との違い
「従業員エンゲージメント」と似た言葉に「従業員満足度」があります。
従業員満足度は、社員が自社の組織や制度、働きやすさなどに対してどれだけ満足しているかを測るものです。


従業員満足度が高くても、必ずしも社員が積極的に会社に貢献するとは限らないので注意が必要です。エンゲージメントが高い社員は、仕事に情熱を持ち、企業の成功に向けて主体的に行動します。
そのためエンゲージメントの向上は、業務向上や顧客満足度の向上に影響があると考えられます。企業にとっては満足度向上だけでなくエンゲージメント向上にも力を入れることが競争力強化のカギです。
中小企業における従業員エンゲージメントの現状
中小企業では、従業員の役割が多岐に渡ることが多く、エンゲージメントの度合いが企業の成功に直接影響を与えます。しかし、限られたリソースの中で、従業員一人ひとりの意識をどう高めるかが課題となっています。
中小企業が直面するこの課題に対処するためには、一人ひとりの従業員が自社の理念やビジョンに対する理解を深める必要があります。この理解が、日々の業務にどのように反映されるかが、エンゲージメントの高まりに影響を与えます。従業員が自らの役割を理解し、企業の成長に寄与することへの意識を持つことで、企業全体の目標達成が現実のものとなります。さらに、従業員が自社のビジョンに対して共感を持つことで、困難な状況においても前向きに取り組む力が生まれます。
これにより、企業は柔軟で強靭な組織として成長し続けることができるのです。また、従業員エンゲージメントが高まることで、企業内のコミュニケーションが円滑化し、組織全体の協調性が向上します。これにより、企業はより迅速かつ効果的な意思決定を行うことができ、市場における競争力をさらに高めることが可能となります。
従業員エンゲージメントの具体的なメリット
生産性の向上と業績への影響
エンゲージメントの高い従業員は、自発的に業務へ深く関与し、効率的かつ高品質な成果を出すようになります。単なる指示待ちではなく、自ら課題を見つけて解決しようとする積極的な姿勢を持つため、チーム全体のパフォーマンスが向上します。これにより企業全体の生産性が高まり、売り上げや利益の増加といった業績向上に寄与します。
社員の定着率の改善
従業員エンゲージメントが高まることで、社員の定着率の改善が見込めます。エンゲージメントの高い社員は企業への愛着や業務への充実感を持ちやすいため、離職意向が低下します。企業のビジョンや目標に共感し、自分の成長を実感できる環境は、社員に「この会社で働き続けたい」という意欲を生み出します。結果として、離職コストの削減や、経験豊富な社員の蓄積による業務効率の向上が期待できます。企業にとって、エンゲージメントの向上は重要な人材戦略のひとつです。
企業ブランド価値の向上
従業員エンゲージメントが高まることで、企業ブランド価値の向上が期待できます。エンゲージメントの高い社員は企業への愛着が強く、SNSや口コミなどでポジティブな情報発信を行うことが多くあります。さらに、顧客対応にも積極的な姿勢で臨むため、サービス品質が向上し、顧客満足度や信頼度の向上にも寄与します。また、前向きな企業文化が醸成されることで「働きがいのある企業」としての評価が高まり、採用競争力の強化にもつながります。
従業員エンゲージメントを高めるための方法
従業員エンゲージメントを高めるには、組織として意図的な施策を講じることが必要です。
以下は、エンゲージメント向上において重要とされる方法です。
信頼関係と社員の意見を反映する仕組み
組織内のコミュニケーション改善が重要です。社員が自分の意見や不安を率直に話せる環境は、信頼関係の構築や心理的安全性の向上につながります。
具体的な方法としては、定期的な1on1面談の実施や、オープンなディスカッションの場を設けることが効果的です。これにより社員の課題や要望を早期に把握し、適切なサポートができます。また、感謝や成果に対するフィードバックを積極的に行うことで、社員のモチベーションが向上します。

適切な評価と報酬制度
社員の努力や成果を正当に評価されることで、モチベーションが向上し、業務への積極的な姿勢が促進されます。成果に応じた報酬や表彰制度の導入、パフォーマンスに対するフィードバックが効果的です。また、物質的な報酬だけでなく、感謝や賞賛といった評価も重要です。これにより社員の満足感が高まったり、企業全体の生産性向上や離職率低下につながります。
明確な理念やビジョンと共有された目標
社員が理念やビジョン、目標に共感し、自分の役割の重要性を理解することは、エンゲージメント向上の基盤です。企業が「何を目指し、何を大切にするのか」を具体的に伝えることで、社員は自分に業務や意義を理解しやすくなります。さらに、個人やチームごとに達成可能な目標を設定し、進捗を共有することで一体感が生まれます。これにより社員のモチベーションが高まり、組織全体のエンゲージメント向上に寄与します。
理念やビジョンの共有に
弊社の企業価値視覚化サービス「シカクレタッチ」ではインタビュアーによる社長インタビューやグラフィックレコ―ディングを用いた社員ワークショップを通じて企業価値を視覚化することができます。インタビューを記事にし社員へ共有することで理念や想いの浸透につながり、その内容をもとにグループワークを実施することで理解が深まり、また意見を交わすことで一体感が生まれ組織全体のエンゲージメント向上が見込めます。
インタビューを通じて理念を伝える方法
インタビューは、経営者と従業員の間で双方向のコミュニケーションを促し、理念の理解を深めます。従業員が経営者の考えや価値観に触れることで、企業の方向性に対する共感が生まれます。この共感は、従業員のモチベーションを高め、組織全体のエンゲージメントを向上させる原動力となります。また、インタビュー内容が記事化されることで、社内にそのメッセージを広げることができます。
インタビュー内容が記事化されることで、企業の価値観やビジョンが広く共有され、ブランドイメージの向上にも寄与します。また、インタビューを通じて直接的なコミュニケーションが図られることで、従業員は企業の一員であるという実感を持ち、エンゲージメントの向上が期待できます。さらに、インタビューを通じて得られた意見やフィードバックを活かすことで、企業は柔軟かつ進化し続ける組織を形成することが可能になります。
グループワークで理解を深める実践法
グループワークを通して、従業員が理念やビジョンについて意見を交わすことで、深い理解と一体感が生まれます。これにより、企業の方向性に対する共感が高まり、エンゲージメントが向上します。グループワークの中で生まれる新たな視点やアイデアは、組織の柔軟性を高め、イノベーションを促進します。これにより、企業は変化する市場環境に適応し、持続的な成長を遂げる力を得ることができるのです。
企業理念やビジョンの視覚化のテクニック
理念やビジョンをポスターやコーポレートイラストなどで視覚化することで、従業員の日常の中に自然に組み込むことができます。これにより、企業の方向性が明確になり、従業員も進むべき道が見えます。視覚化された理念やビジョンは、従業員の潜在的な意識に働きかけ、日々の業務に対する意識を高めます。企業の方向性が明確化されることで、従業員は自らの役割を再認識し、企業の目標達成に向けた行動を自然に取るようになります。結果、企業全体の一体感が高まり、組織の活性化が促されるのです。また、視覚的なツールは、従業員が理念やビジョンを容易に理解し、意思決定の際の指針として活用することを可能にします。
企業価値視覚化サービス シカクレタッチとは?
シカクレタッチとは、企業価値を視覚化し、社内外への浸透・発信する様々なツールを制作するサービスです。
経営者のインタビューや社員を交えたワークショップを通じて企業価値やありたい姿をしっかりと引き出し、「伝えたい」を「伝わる」形にアップデートする「企業価値のレタッチ」をご提案します。

シカクレタッチは(公財)東京都中小企業振興公社 中小企業ニューマーケット開拓支援事業の支援対象製品です。
※但し、公社は製品の効能効果を保証するものではありません
ご興味ある方はぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。