2025.03.31

【取材記事】グラフィックレコーディングの可能性
ー日光コラムvol.55ー

企業価値視覚化サービス 「シカクレタッチでの社員ワークショップの際に、グラフィックレコーダーとして参加いただいている吉田 友子さんにお話しを伺いしました。
改めて吉田さんのグラフィッカーとしてのきっかけや視覚化に対する想いなどをお聞きしました。


日光プロセスが提供するワークショップ

シカクレタッチでは、まず経営者インタビューで経営者の考えや想い、企業の潜在的なつよみや伝統を言語化します。その後、社員の皆さまには事前にインタビューを読んでいただき、各企業さまの目的に沿ってワークショップを行います。そのワークショップの記録として、グラフィックレコーディングを用いています。

グラフィックレコーディングとは

グラフィックレコーディング(以下 グラレコ)とは、会議やプレゼンの内容を絵や図形などのグラフィックを用いてまとめる手法のことです。

今回の取材にご対応いただいたグラフィックレコーダー


吉田 友子(Yuko Yoshida)さん

イラストレーター、漫画家、グラフィックレコーダー。
イラストレーターならではのスピードと技術で、参加者の理解を促すグラフィックレコーディングを制作することが得意。
ビジュアル化に関わる総合アドバイザーとして、キャラクター制作からビジョンイラストまで多岐に渡って活動している。
行政や教育機関を中心に、グラフィックレコーディングの実績多数あり。

大阪市出身、奈良県生駒市在住。
著書(共著)「デザイナーじゃないのに!」他
https://fori.io/yoshidayuko

グラフィックレコーダーになるまで

日光プロセス:どのような背景からグラフィックレコーダーを始めようと思われたのですか?

吉田さん:私がこれまで関わってきたグラフィッカーの方々は、ファシリテーション系の人が多いんです。なので、ファシリテーションの中にグラフィックを取り入れることで生まれる変化をきっかけに導入していった、という話をよく聞きます。

ですが、私は逆にグラフィックを描く側の出身で、イラストレーターや漫画家として活動してきました。物事を文字やイラスト、セリフで表現する作業をずっと続けてきたので、グラレコに出会ったときも特に違和感はありませんでした。

ただ、これまでは家で描いていたイラストが、グラレコを通じて人とコミュニケーションを取る手段になると知ったときは、衝撃を受けました。特にグラレコのために何か準備をしてきたわけではありませんが、知らず知らずのうちに積み重ねてきたスキルがコミュニケーションに活かせると気づき、これからも続けたいと思うようになりました。

もともとグラフィックレコーディングの存在を知らなくて、7~8年前にふと購入したグラレコの本があり興味はあるけどどこで始めればよいのかわからない状況でした。そんな時に、地元・奈良でグラレコ講座を開催してくれた方がいたんです。それを知ってすぐに飛びつき、実際に描いてみたら「もっと描きたい!」と思いました。主催者の方とは初対面でしたが、「描きたいので場所を貸してください!」と交渉し、2週間後にはボランティアとして実際の現場で本番を迎えました。

今は自身でグラレコの講座を開催していますが、単にグラフィッカーを増やしたいわけではなく、グラレコを描くことがもっと自然なものになってほしいと考えています。それぞれの場所で、誰もが当たり前にグラレコを描くようになったらいいなと。そのために「リアルタイムで描くことを気にせずにやってみましょう」と、よく声をかけています。

グラレコ制作中

日光プロセス:なるほど。今は講座もやられてるんですね!ただ、個人的にその「気にせずに」が、初心者には難しく思えます。(笑)

吉田さん:えっ、なんで難しいんですか?! 理由が聞きたい!

日光プロセス:人間もうまく描けないし、絵しりとりとかでも昔から笑われていました。(笑)

吉田さん:絵しりとりは、むしろ絵が下手なほうが面白いですよ。(笑)人間の絵も、講座に来てもらえれば20分で描けるようになります!

日光プロセス:講座受けさせてください!(笑)

グラフィックレコーディングの可能性

日光プロセス:7~8年前にグラレコに出会ってこれまで続けることができた理由は何でしょうか?

吉田さん:今までグラフィックがなかった場に、グラフィックを導入したことで驚いてくれる方がたくさんいました。まったく違う分野同士が融合する瞬間って、それぞれの場ごとに異なるものが生まれるんですよね。今でも「グラレコを見るのは初めて!」という方が多いので、まだまだ広がる可能性を感じています。

グラレコがあるのとないのとでは、ワークショップの場の雰囲気が大きく変わるんです。例えば、手元に資料があると手元をみてしまいますが、その場でグラフィックを描くことによって自然と前を向いてくれます。また、ワークショップはどれだけ内容の濃い時間を過ごしても、時間も限られており風化してしまいがちです。

グラレコを用いることによってワークショップの内容を形に残せるというメリットもありますよね。
あとやっぱり、紙に描くのが好きですね。大きな画面にダイナミックに描けて、壁一面を埋めることでインパクトもあるので。

「シカクレタッチ」について

日光プロセス:デジタルもデジタルでいい部分もありますが、やっぱり紙がいいですよね。
現在弊社企業価値視覚化サービス「シカクレタッチ」に携わっていただいておりますが、このサービスに吉田さんが共感する部分はありますか?

吉田さん:「シカクレタッチ」は、経営者インタビューから始まり、社員ワークショップで想いを伝える機会としてグラフィックを活用していますよね。デザインの仕事でもそうですが、経営者の皆さまも本質を磨くことに集中しすぎると、肝心の「伝えること」が後回しになってしまうことがあって、シカクレタッチはその「伝える」ことを大切に扱い、丁寧に視覚化できるのが素晴らしいと思います。


日光プロセス:ありがとうございます。おっしゃる通りで、せっかく時間をかけて作った理念や伝統などをちゃんと伝わっていないケースがかなり多く感じています。
もう一つ聞かせてください!「シカクレタッチ」にしかない良さってありますか?

吉田さん:印刷会社さんが提供しているサービスなので、視覚化して終わりではなく、その後も続いていくのが特徴的ですよね。グラレコをスキャンして額装し、納品するという流れもすごいことだと思います。ワークショップの場で描いたものが、そのまま企業の資産として形になり、長く活用され視覚化されていくのは「シカクレタッチ」ならではの価値だと感じています。

日光プロセス:ありがとうございます!今後も引き続きご協力のほどよろしくお願いいたします!


企業価値視覚化サービス シカクレタッチとは?
シカクレタッチとは、企業価値を視覚化し、社内外への浸透・発信する様々なツールを制作するサービスです。
経営者のインタビューや社員を交えたワークショップを通じて企業価値やありたい姿をしっかりと引き出し、「伝えたい」を「伝わる」形にアップデートする「企業価値のレタッチ」をご提案します。


ご興味ある方はぜひこちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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