2024.10.28

中小企業ができる効果的なブランディングの手法とは
ー日光コラムvol.28ー

こんにちは、日光コラムです。今回も日光コラムを読んでいただきありがとうございます。

突然ですが、日本の企業のほとんどは中小企業です。
その割合はなんと99.7%!
そんな競争の激しい市場での差別化や信頼獲得にはブランディングが効果的です。

今回は中小企業向けのブランディングの手法についてお話ししていきます。


ブランディングとは

ブランディングとは、企業や製品のアイデンティティを形成し、一貫したイメージや価値を顧客に伝えるための戦略的な取り組みです。
ブランディングには、インナーブランディングとアウターブランディングがあります。

インナーブランディングは理念やビジョンなどを社員に理解、浸透させる行動です。
一方、アウターブランディングは顧客や取引先企業、消費者など社外に向けマーケティングや広告を通じて、ブランドのメッセージを顧客に届け、イメージを構築します。
インナーブランディングとアウターブランディングは相互に影響し合いながら、ブランドの信頼性と魅力を向上させ、最終的には企業の成功を促進します。

「ブランドアイデンティティ」や「ブランドイメージ」といった言葉があります。いずれもブランドがもつ独自の魅力を表す概念ですが、対象者が大きく異なります。ブランドイメージは顧客が企業や商品に対して抱く印象であるのに対して、ブランドアイデンティティは企業側が顧客にどう見られたいかという意識をもって構築するイメージです。キャッチコピーやロゴ、社会活動などを含めた、企業のイメージ全体を指します。

中小企業のブランディングの重要性

大企業と中小企業のブランディングの違い

大企業のブランディングは、膨大な予算とリソースを活用して行われることが多いです。認知度を高めるために、テレビ広告、雑誌広告、オンライン広告、イベントスポンサーシップなど、多様なメディアを駆使します。さらに、ブランドのイメージを一貫して保つために、専門のマーケティングチームが徹底的に戦略を練り上げ、詳細なデータ分析を行います。こうした手法により、大企業はブランドの価値を高め、顧客との長期的な信頼関係を築くことができます。

一方で、中小企業は限られたリソースと予算の中で効果的なブランディングを行う必要があります。そのため、企業の核を明確にし、ターゲットオーディエンスに対して強いメッセージを伝えることが重要です。中小企業は、地域密着型のマーケティングやソーシャルメディアを活用することで、コストを抑えつつブランドの認知度を高めることができます。また、経営者自身がブランドの顔となり、信頼性を高めることも一つの戦略です。

顧客に与えるブランドイメージの影響

中小企業がブランディングを強化することで顧客に与えるブランドイメージは大きく変化します。アイデンティティや価値観を明確にすることで、他社との差別化を図ることができます。独自のブランドストーリーやビジュアル要素を通じて、顧客の記憶に残りやすくすることで、他社では得られない価値を感じ、選ばれる理由ができます。

ブランディングがもたらす経済的メリット

良いブランドイメージは顧客の信頼を得ることができ、リピート購入を促進します。これにより安定した収益を確保することができます。また、ブランディングに成功した企業は、口コミや紹介が増加による新規顧客の獲得につながり、価格競争に巻き込まれることなく、安定した収益を確保することができます。ビジネスを支える基盤となり、新しい市場や製品への展開にもつなげることができます。

中小企業が実践すべきブランディング手法

①目的やビジョンを明確に定義

ブランディングの目的とは、企業が何を達成したいか、どのような価値を提供するのか示すものであり、ビジョンは将来の理想的な姿を描くものです。これらを具体化することで、ブランド戦略に一貫性を持たせ、社内外に共通の理解を促進することができます。

②現状の分析

ブランディングを行うには、自社のつよみやよわみ、市場でのポジション、競合の状況を分析する必要があります。分析の方法として、PEST分析や3C分析、SWOT分析などがあります。

PEST分析政治(Politics)、経済(Economics)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの視点から外部環境を分析します
3C分析顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの要素から自社の現状を分析します
SWOT分析自社の内部環境と外部環境を強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)で、それぞれ分類して分析します。

③ブランドアイデンティティの設定

ブランドアイデンティティとは、企業や商品の特長や価値を示すもので、顧客に伝えたいイメージのことです。具体的にはロゴ、カラー、スローガンなどが含まれます。ブランドアイデンティティを明確にすることで、顧客に対して一貫した印象を与えることができ、信頼感を築くことができます。

④ブランドの浸透

ブランドの浸透とは、企業の価値観やメッセージを社内外にしっかり伝え、従業員や顧客がそのブランドを認知、理解し、支持する状態をいいます。
ブランドアイデンティティを設定したら会社案内やホームページなどあらゆるツールに使用します。ブランドを目にする機会が増えるほどブランドが浸透して親しみやすくなります。
社員に対してブランドの目的やビジョンを共有し、日々の業務において体現できるように促します。顧客に対しても、一貫したメッセージを発信し、ブランドの認知度を高めることが重要です。

⑤検証と改善

ブランドが浸透しているか定期的に調査をおこないます。
社内外にインタビューやアンケートを行い、認知度や満足度、改善点や問題点を特定します。
状況によってリブランディングが必要となります。

「シカクレタッチ」でお手伝いするブランディング

「シカクレタッチ」では、ブランディングを進めていく上で、社長インタビューや社員ワークショップを通じてつよみや課題などの社内での共有をすることで、現状の分析を進めることができます。また、インタビューやワークショップから得たものをブランドアイデンティティ、ツール作成に落とし込むことが可能です。

経営者インタビューで企業の想いを再確認する


経営者のビジョンや価値観、企業の使命を明確にすることで、ブランディングを進めるための基盤を築くことができます。経営者の想いを明確に言語化することで、社員や顧客に対して一貫性のあるメッセージを伝えることができ、ブランドイメージの向上に繋がります

社員の考えを引き出し、ツール作成のためのアイディア収集

ブランディングの成功には、社員の意見やアイディアを取り入れる方法があります。社員が自分の考えを自由に表現できる環境を整えることで、創造的なアイディアが生まれやすくなります。ワークショップやアンケートを実施して、社員の意見を収集することで、ブランドアイデンティティの設定がスムーズに進みやすくなる場合があります。

ツール作成で社内外への浸透を図る

ツールの作成は、ブランドのメッセージを社内外に浸透させるための重要なステップです。社内ツールとしては、社員がブランドの価値やビジョンを理解しやすくするために、ビジュアルガイドライン、ブランドマニュアル、クレドカード、社内ニュースレター(社内報)などのツールを作成すると良いでしょう。社外向けには会社案内やホームページなどを作成することで、顧客に対して統一感のあるブランドアイデンティティを提供することができます。これらのツールを活用することで、一貫したブランドメッセージを社内外に伝えることができ、ブランドの信頼性を高めることができます。

企業価値視覚化サービス「シカクレタッチ」で
ブランディングのお手伝いをさせていただければ幸いです。


企業価値視覚化サービス シカクレタッチとは?
シカクレタッチとは、企業価値を視覚化し、社内外への浸透・発信する様々なツールを制作するサービスです。
経営者のインタビューや社員を交えたワークショップを通じて企業価値やありたい姿をしっかりと引き出し、「伝えたい」を「伝わる」形にアップデートする「企業価値のレタッチ」をご提案します。


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